俺が黙って教室に戻ると

玲は何も無かったかのように平然としている。


「遅かったね。早く、帰ろ?」


俺は玲よりも何歩も先を歩いた。


黙って、言葉を交わすことなく教室をでた。



「ねぇ、どうしたの?なんで喋んないの?」


俺の服の裾をひっぱった玲を俺は睨んだ。




「なんで、他の男とキスすんの?」


おかしいだろ?


俺が彼氏なんだよ。


他の奴と関係持つって意味分かんねえよ。



「だってなかなかしてくれないじゃん。


 それ以上もしないし。別にいいでしょ?」


別にいいってバカじゃねえの?


大事にしたいって思ってたのは俺だけなんだ。