戸締まりをして隣りの奥さんにもう1度お願いしますと伝えて救急車に向かった。

隣りの奥さんは子育ても終わり、ご主人と2人暮らし。
品の良い方で、私達が埼玉県に引っ越しして来た時から、よく私達を気遣ってくれ大変お世話になった奥さん。

その奥さんに私は、主人と連絡を取って主人に息子を迎えに行かせますと言ったけど、
奥さんは明日でもチョッ君は良いですからね………と言ってくれたけど、やっぱりそう言う訳には……そこまで甘えちゃ駄目なんだよね…大人だから。


そして救急車の前に来た私は………。


何処から乗れば良いんだろう…。


救急車に乗るのは私は初めて。


ドアは全部閉まってる。窓から中は見えないようになってるし、取り合えず救急車の後ろのドアをノックしてみた。


『コン…コン』



救急車の後ろのドアはすぐに隊員の人が開けてくれた。


へぇ~、救急車ってここからしか乗れないんだぁ………さっきまで私は狂っていたのに今はもう見学状態な私。

思ってたより広い車内にビックリしていたら

『そこに座っていて下さい』
と言われたので、
私は座って、また車内をジックリと見ていた。