私はその光景にビックリしてチョッ君に言った。


『チョッ君、涼ちゃんが何で泣いとったんか分かったん?』


『うん。分かったよ。涼ちゃんはチョッ君から離れたく無いって言いよったけぃ』


と、スラっと私に言った。



兄弟なんだなぁ……………って、私はまたビックリと何か温かいものを感じた。



私に分からない事をチョッ君には分かるんだ。


涼也が何を伝えたいかをすぐに察知するなんて……。


兄弟だから?

子供同士だから?


私は母なのに、恥ずかしい…って思った。


だけど帰りの車の中では私の気分は最高に良い気分だった。


涼也が、お兄ちゃんと離れたくなかったなんて…、なんか嬉しいよ。


赤信号の時に後ろの座席に付けているチャイルドシートに座っている涼也を見た私。


スヤスヤと寝ている涼也の姿を見て私は、1人でクスッって笑って青信号になるまで涼也の寝顔を見たり信号を見たりしていた。そしてずっと涼也の寝顔を見ていたかったけど、こういう時は信号は早く変わるように思う。


青信号になり私はアクセルを踏みまた運転をして家に向かった。