里美さんと別れて私はそのまま実家に戻った。

母は私に

『どんな?良い物件あったん?』

私は笑いながら

『それがね今日は探さんかったんよ』


母は、はっ?って顔をしてから

『あんた何をしに行ったんね?』


私は里美さんの事を母に言った。


母は、気の毒にね。そういう人もいるんだね。でも今の彼と幸せになれれば良いねって母も言ってくれた。


私は、涼也を見ながらキミのパパは涼也を可愛がってくれて良かったね・・・と、心の中で言った。


私は、その夜、改めて色々と思った。


障害を持った人は世の中に沢山いるんだ。

もちろん健常者の数の方が圧倒的に多いからなかなか障害を持った人とは出会わないけれど、私みたいに葛藤を抱えている人もいればどん底に思ってる人もいれば、とても強く育ててる人もいる。


そして助けてくれる人もいれば逆に障害者を良く思わない人もいるだろうけど、私は、
・・・一生涼也をみないとイケないんだ。
これが私の生きる道なんだと言う事を思った。


世の中に負けちゃダメなんだ。


私は、1人じゃない。
家族もいれば両親もいる。そして友達も。
これから出会うであろう手を差し延べてくれる人。


頑張ろう・・・って。