里美さんは3年前に、ダウン症の男の子を産んだと言う。
名前は、かーくん。
産まれてすぐに医師がかーくんを別室に連れて行き、里美さんは不思議に思いながらも我が子の対面まで2時間待ったと言う。
ダウン症の検査の為に里美さんに何も告げずに・・・。
そして、2時間後に医師から説明があったと言う。
愕然として泣きじゃくったと、私に言った。
そして医師から、かーくんを見せられる前にショックを受けないようにとも言われたらしい。
かーくんを見せられた時に、ダウン症特有の顔に里美さんは直視出来なかった。
里美さんが出産した時は、里美さんの旦那さんは出張中で居なかった。
かーくんの事を旦那さんに言ったら、旦那さんはどう思うかを恐れた。
私は、本当に本当に黙って聞いた。
ポロポロと涙を流しながら話していた里美さんは、そのうち涙も止まり私に真剣に話続けた。
次の日に、旦那さんはニコニコしながら病院にやって来た。
里美さんはメールで無事に産まれた事だけを伝えていたからまだ旦那さんは知らない。