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薬を持ち、再びMoonlakeに戻ってきた2人。




そこでユハは薬のことをアリスから聞き、愕然とした。





「人間に・・・なれるのか?」

「そう。これを飲んで彼女のもとへ行けば、彼女に恐がられないし、もしかしたら振り向いてもくれるかもしれないよ♪」



ユハは薬を見つめ、しばらくそのまま動かなかった。




「だけど、ただってわけじゃないんだろ?」


「うん。さすが話が早い!」



笑顔のアリスとは逆に顔が青ざめていくユハ・・・




それに気付いたアリスは
あっけらかんとした口調で



「そんなに心配しなくてもだいじょ〜ぶ♪」



と笑った。




何が大丈夫なんだよ・・・




「取引はいたって簡単だよ!人間になる代わりにユハの魔力をあげるんだよ♪」




魔力を・・・・・・・・・




魔力がなくなる・・・・・・




力がなくなる・・・・・・




「何で魔力を?」


「うーん・・・ユハの破壊魔力は一流だからかな。どっちにしても、人間になるのに魔術は必要ないんだし、別にいいんじゃない?」


「・・・あぁ」




確かにアリスが言ってることは最もだ。




ユハだって、特別魔術に関心を持っているわけではない。



だがいざ力がなくなると思うと、不安になるものだ。