話し終えて輝を見ると下をむいていた。

「引いたでしょ?」

「引かねぇよ。ユリは親を恨んでないのか?」

「別に。顔も知らないんだし」

「そうか…話してくれてありがとうな。ここはユリの家だからな」
「え?」

「ここがユリの居場所。もうあんな危ない所に行くな。」

「輝…?」

「もう寝ろ…な?」

そう言うと輝は私の頭を撫でてから立って上着を来て、私にスウェットを持って来た。

「俺のだからデカイけど…服がシワになるから着替えて寝ろよ」

私は脱衣場を借りて服からスウェットに着替えた。

158センチの私が180センチを超える輝のスウェットを着ると手足が隠れてしまう。ズボンなんて裾が長くて転びそうになるからめくった。