私は一息ついて輝に話し始めた。私の過去を…


「私ね、捨てられた子供なの」

そう言うと輝は驚いて目を見開いた。

「生まれてすぐに施設に預けられたの。友里って名前は親から貰った名前じゃなくて施設の先生が付けた名前。小学生までは普通に学校に行ってた。でも高学年位になると皆と違うって嫌でも解っちゃうんだよね…。中学は一応在籍はしてた。テストだけ行ってあとは行ったり行かなかったり。中学生になるとだんだん施設の先生の目が行き届かなくなってくの。他にもいっぱい子供がいるからね…。中2位から夜の歌舞伎町に来るようになったの。ただ施設に居たくない一心で。」

「歌舞伎町に居て特に何をする訳でもなかった。夜の街をフラフラ彷徨ってた。中2〜去年まで1年ちょっとレディースにも入ってた事があるんだよ?辞めたのはチームが潰されたから。新しくチームを作る人もいれば辞める人もいて私は辞める一人だった。それで辞めた後にあそこの廃ビルの階段に居座るようになったって事」