....その夜、あたしの家に電話が掛かってきた。



「もしもし。」



よそ行きの少し高めの声を出したが、



『三日月小学校....あ、違った。
 満月中学校の2年A組の....』



ああ、連絡網か。
あたしの前の人は、少し間抜けている一之瀬君。



この子には何故か君付け出来るあたし....



「あ、あたし。
 てか、小学校とかまぢウケるー。」



一之瀬君を鼻で笑い飛ばすあたし。
予想外の反応が返ってくる。



『....大野さん?』



「そだよ。
 てか、今更さん付け?」



「うん…俺、安藤。」



完全に思考が停止したあたしは、
受話器をガチャリと置き、
部屋の中をぐるりと一周した。



そして、えーーー!!!
と叫ぶと、頭を抱え、座り込んだ。



え?!
安藤?!