二人を見ながら、ロゼオはいつでも撃てるように銃を弾を入れながら待ち構えていた。



「別れの言葉は済んだかい…?
そろそろ僕も、
仕事を果たさないといけないんでね」


そう言いながら、二人に銃を向ける。



「どちらから殺してあげようか…
此処はレディーファースト、って事でいいかな」


そして銃の矛先をゆっくり娘の方に向けようとする。




━━━その時、引き金を引く瞬間ロゼオの手首に剣が投げ飛ばされ、銃が弾かれた。




ガキィィィィンッ…!!!
「なっ…!?」


突然の激痛に思わず弾かれた方の手首を抑え、前を見据える。



「…っ!!」


娘を庇うように、王子は立ちはだかっていた。

その手にはまだ、剣が握られている。



「糞っ…おい、誰か来い…!!」


手元の銃を失ったロゼオは仲間を呼ぼうと叫ぶが、自分の周りを見て言葉を失う。



「テメェーのお仲間さんは、
俺達が捩伏せさせてもらってるぜ?」


何と自分以外の味方は、既に取り押さえられていたのだ。



「この宮殿の兵士の勢力を、
甘く見るんじゃないよ」


執事と姐御は得意げに笑う。