昼下がり。

降り出した雨で、畑仕事からお勉強へと切り替わる。


もちろん、真面目にとはいかなかったんだ。


「…やった!ゲットしたぜい!」

ポケモンに夢中の日夏。


「あー!間違えた!」

旭は準くんとミサンガ作って遊んでる。



葵ねぇは直さんと一緒だし。



あぶれたわたしは、耕にぃの話しを聞いていた。

「…札幌行ったら日夏ならびっくりし過ぎて大袈裟なリアクションするだろーなー」


「アハハ!楽しみー!!」


「…もう帽子脱いだら?」


「んー…」

それでもわたしは取らないでいた。


「…これは?」


「…日夏に貰ったんだよ」


ハート型の貝殻。


「…そっかー。よかったなー?」


「うん…。何プレゼントしようかな…」


「それで悩んでたのか?」


「え?何で悩んでるってわかんの!?」


「そりゃー心音のことなら何でもわかるよ?」

耕にぃはそう言うと、アイスコーヒーを一口、口に含む。