…すでに、通常のバカ日夏に戻っていた。

「あー!今日はイカとカレイの唐揚げだー!」


「…だ~っ…!唐揚げは鳥だろうがよ~っ!ニワトリさんだろ~!?コケッコッだろ~っ。…さてはケチったな~!!」

なんて怒りながら、手づかみでイカの唐揚げを口に運ぶ。


「…うめぇ~!!」


それから、次から次へパクパクとわたしのお弁当を口に詰め込み続けた。


「…自分の食べなよー!」

と、わたしは日夏のお弁当を開いた。


「…ど~だっ!すげぇ~べ!」
なぜか勝ち誇る日夏だった、けど。


…負け惜しみにしか聞こえない。



葵ねぇは日夏のお弁当だけ、ご飯をたっぷり詰め込んでいた。

「アハハ!葵ねぇサイコー!」


「何だこれはよ~っ!バカにしてんのか!」


さすが。…葵ねぇには勝てないハズだ!



「唐揚げと卵焼きだけは天下一品だな!」

それは誉めてんのか…。

単なる嫌味なのか…。


わたしには、…嫌味に聞こえた。