4日間も学校をサボってしまったから、今日はさすが行かないわけにもいかず。
仕方なくのそのそとベッドから起き出す。
窓の前に立つと、カーテンで閉めきられた蕾の部屋の窓が見えた。
脱ごとしてスウェットを引っ張っていた手が止まる。
蕾とは、おそらく別々に学校に行くのだろう。
家に上がることを禁止された今、部屋に入るなんてもってのほか。
蕾を起こしに行くなんて出来っこない。
いつもより早く目が覚めていたから、目覚ましはたった今鳴って。
スウェットを脱ぎ捨ててワイシャツを羽織っていると、蕾の部屋のカーテンが微かに動いた。
俺は咄嗟に部屋の壁にへばりついて身を隠す。
そうしていると壁越しにゆっくりと窓が開く音が聞こえて。
そっと顔だけ覗かせると、蕾がベランダへ出てきていてこっちを見ていた。
壁からちらっと姿を見せている俺に気が付くと。
蕾ははっとして部屋へ逃げ込もうとする。
「待てよっ」
無意識にそう言っていて、体は勝手に蕾の後を追った。