もう少しで地元に着く。
あたしと鈴は修学旅行が終わる寂しさに無言でしゅんとしていると、誰かに肩を叩かれた。


叩かれた方に振り向くと幼なじみの男子がいた。

「何?」

「話あんねんて。」

そう言って隣に座っている宏紀と同じグループの男子を指さした。


「宏紀がアド教えてって言うてるけど教えてもいい?」

「あ…、うん。いいよ。」

「じゃ教えとくわ。」

「はーい…」


…宏紀が?あたしのアド?
なんか、わかれへんけど嬉しい感じがする。