それからの修学旅行は何事もなく過ぎて、帰りの新幹線に乗り込んだ。


鈴が他の所に遊びに行って一人でいたあたしの元に三人が来た。

「写真撮ろ!写真!」

真緒がデジカメを持って言った。


真緒には昨日ホテルで話してある。
だからこの四人の中で知らないのは愛花だけだ。
そう考えたら気まずさが増す様な気がした。



「ブレスレット入れて撮ろうよー」

愛花が提案した。

今でも飾ってある、ブレスレットが付いた腕を映した、一枚の写真。



あたしは何事もなかったかの様に精一杯振る舞い、東京を出た。