俺は全速力で男の懐へと飛び込んだ!

斧での一撃に集中していた男は、俺の動きについていけず、あっさりと侵入を許した。

秘伝書に書かれていた言葉を思い出しながら、俺は行動に移す。

甲板を踏み抜くほどに強く床を踏みしめ、その踏み込みを力に変えて、渾身の力を込めた右の拳を放つ!!

「……!!」

その瞬間、俺は今までにないほどの力感を感じたんだ。

他でもない、放った自分の右拳から…!!