回避を続けながら、俺は男の動きを見る。

確かに強烈な攻撃。

食らえば一撃必殺なのだろう。

だけど、大振りだ。

付け入る隙がない訳じゃない。

問題はこちらの攻撃の威力だ。

相手の懐に入り込み、一撃でカタをつける。

でないと続く二撃目で、俺の方がやられかねない。

一撃で、仕留める方法…。

必死で男の斧をかわしつつ、頭を働かせる。

純粋な筋力だけでは男には敵わない。

「……!……」

ふと、頭の中に閃く。

それは、さっきまで俺が目を通していた秘伝書の中に書かれていた技だった。