長い胴をひねり、クイーンが次の攻撃に備える。

予備動作もなく突進してくるクイーンの攻撃を、俺は勘だけで回避!

しかし回避した俺を、すぐにクイーンは追撃してくる。

速い、そして重い攻撃。

何せあの巨体だ。

一撃一撃が致命打。

全身打撲を負った俺に、いつまでも避け続けられる攻撃ではなかった。

加えて洞窟という限られた空間の中。

逃げ場はそう多くない。

追い詰められるのも時間の問題だ。

だが…狙い目はあった。

確かに素早い攻撃ではあるものの、動いているのは長い胴の半分程度。

残る部分はトグロを巻いたまま、どっしりと陣取っている。

あれは、中国拳法で言う所の『軸足』の部分。

胴体の一部がしっかりと地面についている事で、クイーンはあの高速の攻撃を繰り出す事ができるのだ。