さっきは上手くスミロドンを退かせる事が出来たが、今度もそう上手くいくとは限らない。

そして、警戒すべきはローチ達だけではないという事も身を以って思い知らされた。

俺も今この瞬間は、弱肉強食の生態系の一員に過ぎない。

知能があろうと、進化していようと、この南米大陸内では只の『一動物』に過ぎないのだ。

生き延びる為には食うか食われるかの世界。

その事を肝に銘じて、俺は更なる密林の奥へと、ティアを探して進んでいった。