俺の自分勝手な気持ちに、果枝を付き合わせてはいけない。


…俺は、茉莉と歩いていかなければいけないんだ。




布団で体を隠しながらあっという間に着替えていく果枝を見つめながら、しっかりと目に焼きつけておこうと思った。


…多分、これから先、果枝以上に愛せる人に出会うことなんて、ない。

心から欲するような人に出会うことなんて、ない。




…果枝に会わなくなっても、もう2度と会えなくても、果枝をずっと好きでいる気がする。