南はすっと俺の横のイスに座り、無言で作業を始めた。
正直、気まずい…
なんか…話さなきゃな…
と、思い、俺が話し出そうとした時、南が口を開いた。
「昨日は…ごめんね」
驚いて南の方をみると、南はもくもくと作業をしている。
「早川君には…千幸ちゃんがいるのに…ね?」
くすっと笑う南。
「あ…あぁ…まぁ……、」
俺は焦って微妙な返事をした。
「もう…好きとか、言わないから…」
「うん…」
南の目は心なしか潤んでいる。
罪悪感…。
「じゃぁ、私、これ持っていってくるね♪」
100部ほどつづったプログラムを南が担任に持っていくと言いながら、持とうとした。
…―その時
南には重すぎたのか、プログラムが床にバラバラに落ちた。
「きゃっ!!……ごめんっ」
南は急いでプログラムを集めだした。
「……」
俺もしゃがんでプログラムを集めだした。
「……早川君…」
「さっさと終わらせようぜ」
「うん…」
南が俺を見る。
「…っ」
その時、俺の手を南がつかんだ。
俺の手から拾い集めたプログラムが落ちる。
「…っえ」