―――……翌朝



「はぁ―――……、」



なが―いため息をする俺が情けなくて泣けてくる。



昨日はあれから全く眠れなかった。



千幸にメールも電話もした。



が、かえってこないし、でない。



俺は気分を変えようと、カーテンを開けた。



すると、俺の家の玄関の前の道路に人影が見える。










……―千幸っ!?









「千幸っ!!」



俺がとっさに大声をあげると千幸は後ろを振り向いた。



千幸と目があう。



「昨日は本当にごめんっ!!」



「……」




じっと俺をみる千幸。




「ごめんっ!!」



俺がもう一度、謝ると千幸はふぃっと俺を無視してまた歩き出した。



「ぇ…っ…ちょっ…千幸っ!!」



俺は階段をかけおり、玄関の扉をあけて、外をみると千幸は驚くほどのスピードで遠くを走っている。



体、大丈夫なのかよ…っ




「千幸―っ

千幸―!!」



何度名前を呼んでも千幸は走り続けた。








そして、道の角を曲がり、見えなくなってしまった。









………くそっ…