横に座ったのはいいが千幸は下を向いたままで、俺を全く見ない。
「千幸?」
「…ほぇ!?」
急に名前を呼ばれてびっくりしたのか、声がうらがえる千幸。
可愛いな…
けど…、
なにかおかしい。
俺は意を決して千幸に言った。
「ど―した?」
「…ぇ……?」
「元気ないから」
「……」
千幸は黙ったまま。
俺は千幸を引き寄せてぎゅっと抱き締めた。
「ど―した―?」
「……」
「千幸…?」
「………ぐすっ」
えっ
泣いてる!?
ベッドのシーツに千幸の涙が落ちる。
「…ぅう……ぐすっ」
「千幸!?
何があったんだ!?
何かされたか?
何かあったのか?」
焦る俺。
「日向がぁ…っ」
「俺!?」
俺なんかしたかっ!?
思い出せ!!俺っ←
「南…っちゃ…んが……っ」
「…南?」
「…す…きって…っ…」
まさか…
あれを見てたのか?