―――……
「千幸…見つかって良かった」
俺は委員会が終わってから南に呼び止められた。
『早川君が好き』
そう言われた。
けど、俺の中では16年間、千幸が
一番だ。
お姫様だ。
『わりぃ…
彼女がいるんだ』
南は目に涙をためながらこう言った。
『…わかった』
ほっとしたのもつかの間、南から腕をつかまれた。
『!?』
『けど、諦めない
千幸ちゃんなんかに負けない』
南はそぅ言うとそのまま走っていってしまった。
『おい…っ
南っ』
俺が南を呼んでも南は走り去った後だった。
俺は千幸以外、女としてみてね―んだよ。
千幸が待ってるのでくつばこに行った。
けど、そこには千幸の姿はなく、くつばこには上履きが置いてあった。
どこいったんだよ…っ
無性に心配になった俺は千幸を探しに学校をでた。
千幸の行きそうなところすべてをまわった。
けど、千幸はいない。
「千幸…っ」
その時、ケータイが鳴った。