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「すみません、早川日向って人、ここで働いてますか?」


「えぇ…、早川先生のことですね?いらっしゃいますよ」



「会いたいんですが……」



「えっと…、お名前は…?」


「…あや…あっ…早川…、」



「…え?」



「早川です」



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俺と吉川の間に不思議な空気が流れる。




「俺は、ずっとその子のことが好きで…やっと両想いになれた」



「……」



「けれど…、その子は心臓が弱くて高校二年の時、手術のためにアメリカに旅だったんだ」




「…それで?」



俺は軽くため息をついた。



「…それっきり」




「え…!?」