「今日、大会だったんだ」 凌が言った。 …そういえば…みんな練習着じゃない。 「んで、日向が1500メートルで優勝したんだぜ?」 「そうそう、凄かったんだから♪」 「そうなんですか…」 ちらっとドアにもたれ掛かっている日向を見ると、私とは目も合わせる気はないらしく、知らん顔だ。 …―ズキッ 胸が苦しくて逃げ出したくなった。