―――……
――…
「千幸…っ…千幸…、起きて」
「ん…っ…?」
体を揺らされ、目をあけると、お母さんの顔がそこにあった。
…泣きつかれて寝ちゃったんだ…
やっと状況を理解した私にお母さんはこう言った。
「陸上部の方、来てるわよ」
「へ!?」
私がすっとぼけた声をだしたのと、ほぼ同時に病室のドアが開いた。
ガラッ
「千幸ちゃん、久しぶり〜♪」
「元気してた―?」
そこには久しぶりに会う先輩たちがいた。
…―っ…!!
そして、その後ろには、どこかよそよそしい様子で…
1週間、頭から離れなかった愛しい人の姿があった。