30分かけて学校に着き、教室に入る。

「おっはよー!」
『斉藤!いま何時だ!』

現文の顧問の通称ハゲ。

「10時30分!」

堂々と元気に答えるわたしにハゲは呆れた顔をする。
教室にはクスクスと笑い声。

『まみ、さいっこー!』
『今日来ないと思ったー!』

「昨日バイト終わったの夜中1時でさーやっぱ起きれなかった!」

『まみばかでしょ!』
そう言ってきたのは、幼なじみの杏奈。