あと6日しか樹のそばにいられない。
樹をそばに感じられない。
でも、樹たちは樹のおばあちゃんのために引っ越すんだから、しょうがない。
もしあたしが樹でも、樹と同じように引っ越してたと思う。
だから大丈夫。
『たまには……会えるよね?』と聞いたあたしに、樹は『会いに来る』って答えてくれた。
それが何よりも嬉しかった。
その時は不安が消えていた。
あたしたちは次の日が学校っていうこともあって、あの後お互いに自分の家に入った。
家に入ってから数分して…………今日の出来事を思い出したらにやけてきた。
樹と付き合えた。
今までみたいに辛い想いや、1人で泣くことはもうないんだ、って。
そう思ったら、紫音に早く伝えたくて紫音の携帯番号に電話をかけてた。
もしかしたらモデルの仕事をしてて出れないかもしれないけど、
紫音はいつもどんなに忙しくてもその日中にかけ直してくれる。
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