「もしもし」
『あ、奈緒ちゃん?』
「そうだけど……どうしたの?」
拓海くんと初めての電話だから、心なしか緊張してしまう。
きっと電話してきたってことは、何か急いでる用事でもあるんだろうか。
『今って家にいる?』
「いるけど……何で?」
『じゃあ今から遊ばない?』
「……え?」
突然の遊びの誘いに、そう言うしかなかった。
だっていきなり『遊ばない?』って聞かれても……どうしたらいいか分からない。
『今友達とカラオケ来たんだけど、女の子連れなら半額にしてくれるらしくて!奈緒ちゃん来てくれない?!』
でも、拓海くんのその言葉を聞いてから少し冷静になれた。
特にすることもないし、カラオケ好きだから行ってもいいんだけど………
でも拓海くんとはまだ1度も遊んだことがないから、拓海くんと友達たちの中にあたし1人で行くってなると、かなり気まずい。
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