次の日も次の日も、拓海くんとのメールは続いた。
内容は他愛もないことで、だけど話題を必ず出してくれるから、メールは途切れることなく続いた。
学校の廊下ですれ違うと、手を振られるか、『奈緒ちゃん!』と声をかけられた。
その時にはたまに樹がいて、目も合わせてくれない樹に、胸が締め付けられた。
中学のときから、廊下ですれ違ったって目も合わせてくれなかったけど、
でもやっぱり、こんなに月日が流れても脈がないって思わされるのは………辛い。
拓海くんとメールをして1週間が経った頃。
あたしは土曜日だから、久しぶりに部屋の掃除をしていた。
………突然、あたしの携帯の電話の着信音が鳴った。
休みの日に誰だろう?
そう思いつつも、あたしは携帯を手に取り画面を確認した。
そこには“拓海くん”と表示されていて、初めて拓海くんから電話がかかってきたから驚いた。
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