「……紳士?」


「うん。きっと女の子には平等に優しいでしょう?そんな感じがするもん」




拓海くんが女の子には、誰にでも平等に優しくしてるっていうイメージがあるから、そう言っただけなんだけど―――……。




まだ公園の外を歩いていたあたしたち。




拓海くんは公園のあたしの腰の高さまでしかないブロック塀の上に、4個のお茶を置いて。




立ち止まるあたしの真正面に立った。




「……俺が、みんなに優しい?」



そして何故か、寂しそうな顔をする。



拓海、くん…?




「本当はさ、女の子苦手っていうか嫌いなんだよね」


「…えっ」


「だって女の子ってしつこいじゃん。それに何でも泣けばいいって思ってるし」


「……」


「別れるとき散々文句言ってくるくせに、別れたらすぐに彼氏いたりするし」


「……」


「平気で二股とか、できちゃう生き物じゃん。女の子って」




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