その言葉を理解するのに時間は全然かからなくて、
理解したらすぐに悔しい思いでいっぱいになった。
悔しい悔しい悔しい。
樹がそう思ってたことが悔しい。
何でも話してほしいって思ってたのは、あたしだけだったみたい。
悔しいけど……そうみたい。
あたしは落ちたドレッシングが入ってる袋を拾って、気がつくとその場から走ってた。
あの公園にはとてもじゃないけど、いづらかった。
早くあの場から逃げ出したかった。
まさか、樹があんなこと言うなんて思わなかった。
今まで幼なじみをやってきて、昔は一緒に同じことをしてきた。
秘密っていう秘密はなかった。
中学のときはお互いの全てを知ってたわけじゃないけど、別に秘密にしてたわけでもない。
唯一お互いに秘密にしてきたのは………お互いを好きっていう気持ちだけだった。
だからそんなあたしたちに、秘密なんかあるわけないって思ってた。
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