何でだろう?
そう思った。
「まぁ紫音よりも奈緒ちゃんに会いたかったから良かったんだけどね?」
でも莉加ちゃんはそんなことを口にした。
紫音よりあたしに会いたかったってどういうこと?
そんなことありえるの?
小さくて可愛くて、あたしとちょっと同じ雰囲気を持ってる莉加ちゃんにそう言われて、一気に嬉しさバロメーターが上がった。
今日は嬉しいことがいっぱい起きる日なのかもしれない。
だって、それにもしかしたら樹に写メを見せてほしいって言ったのも、莉加ちゃんなのかもしれないし。
もしそうだったら、一気に実は心の奥にあった不安だった女の子問題もあっという間に解決する。
………そう思ってたのに、どうやら嬉しいことがいっぱい起きる日なんて無いらしい。
「だって奈緒ちゃんはあたしのライバルになる女の子だもん。どんな子か見ときたいじゃん?」
莉加ちゃんはそうサラッと言って、ニコッと笑ってみせた。
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