中学のときは全然話したことなかったけど、
樹が隣の家にいて、そばに感じれたから頑張ってこれた。
毎日ではなかったけど、付き合う前も学校が同じだったから、ほとんど会えてたのが当たり前だった。
それがこれからは当たり前じゃなくなる。
それが今になってものすごく寂しく感じた。
樹が自転車の鍵を取ってるとき、ちょうどあたしの家の玄関のドアが開いた。
開いたドアからはお母さんが出てきて、なぜかニヤニヤしていた。
「2人に嬉しい報告があるの」
そして嬉しそうにそう言った。
報告?報告って何?
しかもお母さんがこんなにニヤニヤするほどの報告って……。
すごく気になる。
「あのね?」
「なに?」
「今日はあたしん家に樹が泊まることになりました!」
「………」
「………」
………当然、あたしも樹もその場でフリーズした。
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