知らないんだったら、これから見つけてやるもん!
知ればいいんだもん!
あ、諦めないし!!!
「腹減らねぇ?」
「きゃっ」
自分の心の中で勝手に宣言してたら、樹が突然あたしの前で立ち止まったから、あたしは樹の左腕にぶつかった。
「前見て歩かねぇからぶつかるんだよ」
「だ、だって…」
「つかマジ腹減った。ここで食おうぜ」
あたしの言い訳も聞く前に、樹は立ち止まったところにあったファミレスにあたしの手を引いて入っていった。
あたしの意見も聞かずに入るなんてどういうこと?
もしお腹が空いてなかったらどうするつもりだったの?
逆にそれが気になる。
でも、樹は案の定あたしより1枚上手だった。
ファミレスの中に入るとすぐに店員の人が席まで案内してくれたから、すぐに席につくことができた。
時間も夜ご飯の時間より少し早めの時間に来たから、人もあんまりいなくて空いてるっていうのもあったかもしれない。
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