だからって他の女の子にあんなことを言われると、妬いちゃうのが乙女心ってやつ。
でも、樹は基本あまりしゃべらない人だから、他の女の子にもしゃべらないから、その点は良かった。
だけど、樹の隣にいるあたしは、ギャルから冷たい視線を送られてた。
気にしないようにしながら繁華街を進んでいて、ふと思った。
樹のトモダチは樹が明日引っ越すことをみんな知っていた。
中には、“引っ越し祝い”と言ってタバコを渡してきた人や、千円札を渡してきた人もいた。
言っちゃいけないんだろうけど、きっと繁華街にいる樹のトモダチはきっと“悪友”なんだと思う。
こういう夜の世界って詳しく知らないから分からないけど、
樹と繁華街を歩いてて思ったことがある。
ほとんどが樹みたいな見た目が不良で厳つい人ばっかりだけど、たまに本当に怖く感じる人もいた。
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