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あたしは路(みち)を間違えてしまったのかな。
先読みしすぎちゃうのは、短所かな、それとも長所なのかな。
勘が告げる、あたしに。
これはあってはならないものだと。
近づいてはならないと、第六感がそう告げていた。
けれど、あたしはその考えを直ぐに消していた。
もしかしたら、蓋(ふた)が開いてしまう恐怖に飲み込まれたくなかったから。
弱い自分なんて要らない。
そんなものあっても、親にぐしゃぐしゃに踏みにじられるのは分かっていたから。
あいつらは泣いたら五月蝿(うるさ)いと蹴り。
反抗的な目をすると気に入らないの一言で、人をサンドバック代わりにして楽しむ生き物だった。
だからいつしかあたしは何も写さない目をするようになっていたんだ。
今日はバイトの日。
海さんが来るのは大抵水曜か木曜だった。
そして昨日は、火曜日で、出会えなかったから、今日は会えるかもしれない。
ちょっぴりそんな期待を抱きながら、バイト先へと走っていた。
まだ日は明るかったけれども。
明るい夕日が夜に変わろうとしたような瞬間に。
あたしの中に芽生える思いがあった。
それは有であり、無でもあった。
あたしは路(みち)を間違えてしまったのかな。
先読みしすぎちゃうのは、短所かな、それとも長所なのかな。
勘が告げる、あたしに。
これはあってはならないものだと。
近づいてはならないと、第六感がそう告げていた。
けれど、あたしはその考えを直ぐに消していた。
もしかしたら、蓋(ふた)が開いてしまう恐怖に飲み込まれたくなかったから。
弱い自分なんて要らない。
そんなものあっても、親にぐしゃぐしゃに踏みにじられるのは分かっていたから。
あいつらは泣いたら五月蝿(うるさ)いと蹴り。
反抗的な目をすると気に入らないの一言で、人をサンドバック代わりにして楽しむ生き物だった。
だからいつしかあたしは何も写さない目をするようになっていたんだ。
今日はバイトの日。
海さんが来るのは大抵水曜か木曜だった。
そして昨日は、火曜日で、出会えなかったから、今日は会えるかもしれない。
ちょっぴりそんな期待を抱きながら、バイト先へと走っていた。
まだ日は明るかったけれども。
明るい夕日が夜に変わろうとしたような瞬間に。
あたしの中に芽生える思いがあった。
それは有であり、無でもあった。