「あの達也?」


「うん?」




ニコニコと嬉しそうな顔で返事をする達也。




「見てるだけって暇じゃないの?」


「暇じゃないよ!人が料理してるとこ初めて見たから楽しい」




このおぼっちゃまが!!


と心の中で怒鳴るが逹也の顔があまりにも優しかったから


リビングに追い返すことなんてできなかった。




「邪魔しないでね」




それだけ言って再び料理を始める。


そして出来上がるころ時計を見ると7時過ぎ。




「嘘?!」




シチューにどれだけ時間をかけたのかわからないけど


それよりももう少ししたら陽が帰ってくる。