「だって27歳であの会社の社長っておかしくない?」
私は素直にそう言った。
それが陽には気にくわなかったらしい。
いや、気にくわないのは当たり前のはずなんだ。
そして陽は軽く眉を吊り上げ低い声で
「別に年とか関係ないだろ…」
そう言った。
その瞬間、心がズキっとした。
そうだよね…
年なんて関係ない。
陽だって頑張って仕事してるんだし…
私ってば何言ってるんだろ。
「ごめん」
さすがの私もこれにはすぐに謝った。
きっと陽だって重荷に感じてるはずだ。
27歳であんな大きな会社を任せられてるんだから…
それを考えると私はさらに心が痛んだ。