「すみません!
身元引き受け人の、担任の岡本です。」

「すみませんでした。」


もう一回頭を下げた。


私とは目を合わせようとしない大山君がゆっくり歩いてきた。


何だか、その目が寂しそうに見えて、大山君の背中を摩って

「さっ…帰ろう?」

もう一度頭を下げて、警察署を出た。


「ねぇ、お腹空かない?何、食べたい?」


無言のまま、前だけを見つめて歩く大山君に声をかけた。