「なぁ、家庭訪問て言いながら、何が知りたい訳?
俺の家庭環境?
それとも………
俺に興味あんの?」

挽き肉をこねる直ちゃんに近付いた。


「大山君の事、知りたいから。
何で、何回も停学くらいながら、喧嘩ばかりしてるんだろう。何で、立派な家が有るのに一人暮らししてるんだろうって。」


振り返って、俺を見る顔は、さっきまでの無邪気さは消えて完全、大人の女の顔になっていた。


「ただむしゃくしゃするから、喧嘩するだけ。親とは気が合わないから家を出た。それだけ。」


そんな俺の答えに、直ちゃんは、クスリと笑った。