「そろそろ…行くね?」


「まだいいじゃん」

「先生方と後半の見回りの事で、打ち合わせとか有るの。」

「分かった。じゃあ、少しの別れのキスして?」


直の顔を覗き込む。

「いいよ…。目、つむって?」


言われた通りに軽く目をつむった。


視界が闇に覆われる。


ちょっとの音にも反応してしまう。


ゆっくりと、首に回される腕に力がこもる。