「手伝ってもらいたいんだ」

「はぁ…」


そんなの、あたしじゃなくても良くない?

あたし、恨まれるしゃん。


仕方なく、先生についていった。

資料室に入ると、プリントや教科書が大量に置いてあった。


「どれ、運ぶんすかぁ?」

「それが先生に聞く口か?」

「はぁ?」


何か今、昨日のボサ男の声が………ありえない。


「先生、どれー?」

「運ぶもんはねぇよ」

「んじゃ、帰っていいっすか」

「帰すと思う?」


…今、会話が変じゃなかった?
滝口先生って、優しい声で優しい笑顔…だったよね。


…目の前の男は?