幼稚園くらいに見える男の子。

にしては、何か口調が大人びて・・・親父くさい・・・な。

「えっと。手違いって・・・?僕は誰?」

少し屈んで話しかける。

『あ、俺ね~。この辺を仕切ってる死神なんだけど~』

「・・・は?」

死神?・・・お遊戯の配役だろうか。

来ている服は森の妖精って感じだけど。

『あんたさ~。死ぬ予定じゃなかったんだよね~。死ぬのは別の奴でさ』

「・・・・????」

『その女に死を導いてたんだけど、あんたの魂とすげぇ共鳴しててさ。全然気がつかないで作業してたら、あんたまで巻き込んじまってさ』

何の話だろう。

『慌てて調節しようとしたら・・・ほれ、焦ってたからさ。うまくいかなくて』

これは夢?・・・にしては感覚がリアルだ。

リアルだけど、足元には妙な浮遊感。

今まで感じた事のない空気。

目の前の子供も・・・おかしい。

普通の子じゃない。目が違う。

それにさっきは子供の背に合わせて屈んだけど、いつの間にか屈まなくても目線が合う。

宙に浮いてる?