由美は抵抗することもできないで
ただただ席まで引っ張られていった


佑の席の周りに座って集まっていた男子達は
どの人もみんな美形で

由美は
｢やっぱり類は友を呼ぶって
ホントなんだなあ｣
とボーッと考えていた

佑は
｢みんなー紹介するよ
彼女の由美ちゃんでーす｣
と軽い調子でみんなに紹介した

由美は
｢ちょっと！なに勝手に彼女に
してんのよ｣
と反論したが虚しく

話しは二人が付き合ってるという前提で
どんどん進んでいった


｢二人はいつから？｣
坊主頭でちょっといかつい感じの
男子が聞いてきた

由美は
｢だから付き合ってません｣
と答えようと思ったが

それよりも先に佑のほうが
｢昨日から！｣
と答えてしまった

由美は最初は
なんて迷惑な話しだろう
と思っていたが

周りの男子の｢いいなあ｣
という憧れの目線を受けているうちに

｢まあホントにこのまま付き合っても..｣
と思う自分もでてきていた

それに楽しそうに大笑いしながら
話してる佑を見てると

どう見ても学校一の女たらし
には見えず
むしろ､すごく自分のことを大事に
してくれそうな感じさえも覚える

由美は
｢ダメダメ！こんなの罠なんだから｣
と自分に言い聞かしたが

気持ちはどんどん佑に
惹かれていってるのが
自分でもわかっていた