由美は思わず
「あ!女たらし」と叫んでいた

その言葉に一瞬教室が静まり返り
次にギャル軍団から怒声が飛んできた

「ちょっとあんたぁ
いきなり教室入ってきて
なに、佑のこと女たらし呼ばわりしてんだよ」

ギャル軍団の一人が由美に攻め寄ってきた

中学生とは思えない化粧の濃さである

由美は思わず、その化粧臭さに
鼻をつまんでしまった


「てめー、なに鼻つまんでんだよ!」

ギャル子が遂にブチ切れ
拳を握りしめ由美のシャツを
乱暴に掴み壁に押し付けた

由美は
「ああ..殴られる..」
と覚悟し、ギュッと目を閉じた

その時

「やめろよ」

佑がギャル子の腕を掴み
すごい剣幕で睨みつけていた

ギャル子は
「だって、だって佑のこと..」
と涙目で訴えたが

佑は一言
「お前キモいんだよ
余計なことすんじゃねえよ」

と冷たく言い放ち
由美の肩をそっと持ち
自分の席のとこまで連れていった