次の日

いつものように登校した由美は
昼休み、友達に昨日のことを話した

「ね〜!聞いてよ美佳〜!」
美佳とは小学校の時からの
幼なじみである

美佳は
「な〜に?またフラれたの?」
と哀れむような目で由美を見た

「違うわよ」と不機嫌そうに由美はこぼし

昨日あった自分が体験した出来事を
すべて吐き出した

すると美佳は
全然驚いた様子はなく

「ああ..秋沢君ね」
とただ一言言い放った

由美はその反応に少し驚き

「え?なに?そんだけ?」
と身を乗り出し美佳の顔に
グイッと顔を近づけた

すると美佳は
「そんな驚くことじゃないわよ、
秋沢君って言ったら
学校一の女好きで有名じゃん」
と、さも当然のように言った

由美は
「そんな有名なのに私なんで
知らなかったんだろ..」と思い

少しでもあの時、嬉しいと
感じてしまった自分を恥じた

それと同時に
「だったら尚更断らないと」
と決心して

美佳に秋沢 佑のクラスを聞き
一緒に行こうか?と言う
美佳を断り、たった一人で教室へと向かった