待ち合わせの場所に着くと
佑が腕組みしながら立っていた

由美は小走りで駆け寄り
頭を下げ

｢ごめん！！｣と叫んだ

佑は少しの間何も言わず
黙ったままだったが

｢由美ちゃん｣

と優しく声をかけ
肩をポンポンと叩いた

｢遅刻なんか全く気にしてないよ
それよりも今日は楽しくいこーぜ？｣

佑はそう由美に言い､
ニカッと笑って由美の手を引いて歩きだした


由美は
｢優しいなあ..｣と思っていたが

佑がビキニの女の人を
鼻の下を伸ばしながら見ていたので

無言で足を踏み付けた

｢いってえ！なんだよ由美ちゃん！｣

｢この変態！！｣

｢あれ〜？由美ちゃん嫉妬ですかあ？｣

｢うっさい！アホ！｣


なんの取り留めをないような
くだらない会話をプールに
着くまで交わしていた

でも由美は幸せだった..

こんなくだらない会話を
大声で周りも気にせず
爆笑しあえる..

佑と一緒にいると
一分が一秒に感じる..

由美はこの時間が
永遠に終わりませんように..

と静かに一人､心の中で祈った