「……え?」


「君の父親は、わざわざ私の所へ来て、自分がいなくなったら息子を助けてやってください、と頭を下げに来た。
父親としても社長としても私は君の父親は最高だと思った。」


「でも父は突然病気になって……」


佐久間さんは優しく笑って頷いた。


「あぁ。
しかし、彼は自分の体の事をなんとなく分かっていたんだろうな。」


「…………………」


「それで、もし君が良ければ私の娘と会わないか?
もし君が娘を気に入ってくれれば会社も合体する事だって可能だ。」